シート9
仕事の管理
管理とは、目的に沿った目標を立て、その目標を達成するための計画を作成し、計画に基づき実行し、実行したことを評価して、当初の目標や計画を修正したり、次の目標や計画に反映するプロセスを意味します。こうしたプロセスを経ることにより、業務を効果的・効率的に遂行することが可能となります。
1 目標の設定
仕事にはそれを行う目的があります。目的は、通常、抽象的な場合が多いので、実際に活動するためには、目的を具体的に表現した目標が必要になります。目標とは、目指すべき方向と到達点を示すもので、どのような内容を、いつまでに達成するかを明確に表すものでなければなりません。しかもその目標はだれもが理解でき、達成可能なものでなければなりません。具体的には下記の点に配慮して目標を設定することが必要です。
(1)組織の方針、上司の指示などをよく理解する。
(2)必要な資料や情報を収集し、分析、検討する。
(3)活用できる人員(数と能力)、経費、機器などを検討する。
(4)部下などの意見を聞きながら、達成可能で具体的な目標を設定する。
(5)設定した目標を部下に周知、徹底する。
(6)必要に応じ、設定した目標を細分化して、各人ごとの目標を与える。
2 計画の立て方
計画は、目標達成のための具体的な手段や方法を定めるものです。初任監督者が作成する計画は、上司の指示や方針に基づく目標を達成するための計画で、短期的な実施計画が中心となります。計画の立案に際しては、次のような点に留意する必要があります。
(1)仕事の目的や上司の方針、設定した目標を確認する。
(2)目標を達成するための手段や方法をいくつか考える。
・必要な資料や情報を集めて分析、検討する(5W1Hのチェックリストなどを活用する)。
・部下や関係者の意見をよく聞く。
・いろいろな角度から検討して、目標達成のために可能な手段や方法をいくつか考える。
(3)最も良い手段や方法を選定し、具体的なスケジュールを綿密に作る。
・経済性、緊急性、実行可能性などの面から検討し、達成すべき目標に照らして最善の方法を選ぶ。
・始めから終わりまでの各段階における重点事項を検討しながら、それらに適合する具体的なスケジュールを作る。
(4)将来予想される問題や障害を把握し、対策を考える。
・採用する手段や方法には、どのような条件、制約などがあるかを明らかにする。