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なお、現行の法定外普通税の許可制度では許可することができない要件として下記の3つの消極的要件が定められているが、事前協議制においても、都道府県と市町村など地方団体間の課税権の調整、国税や地方税の法定税との関係の調整、国の経済政策と法定外普通税との調整など、総合的な立場に立って国があらかじめ調整を行うことになる。

・国税又は他の地方税と課税標準を同じくし、かつ、住民の負担が著しく過重となること

・地方団体間における物の流通に重大な障害を与えること

・国の経済政策に照らして適当でないこと

なお、地方分権推進計画では、国が同意しないことについて地方団体に不服がある場合、地方団体の長は新たに設置される国地方係争処理委員会に対して審査の申出をすることができることとされている。

 

イ 大蔵大臣への通知等

現行の許可制度においては、自治大臣は許可申請があった場合には大蔵大臣に通知し、大蔵大臣は異議があれば申し出ることができることとされているが、新しい事前協議制においても、地方団体から協議の申し出があった際には自治大臣から大蔵大臣へ通知し、大蔵大臣は異議があれば自治大臣に申し出ることができることとなる。

 

ウ 税源と財政需要の存在

地方分権推進計画においては、法定外普通税の許可の積極的要件として規定されている税源の所在と財政需要の有無については、事前協議の際の協議事項から除外し、国の関与を縮減することとされている。

これは、地方団体の判断と責任を重視するという課税自主権尊重の考え方に鑑みて国の関与を縮減する観点から、事前協議制においては、税源の所在及び財政需要の有無については協議の際の審査対象から除外することとしたものである。

アンケート調査においては、法定外普通税について手続きの簡素化を求める声が強かったが、今回の改正によって財政需要の積上げなどが事前協議対象から除外されるため地方団体の事務負担はかなり軽減されると見込まれる。

 

 

 

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