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本地区を含む周辺地区は、戦災復興土地区画整理事業により、道路や公園等の公共施設が整備されてきたが、昭和60年3月に旧国鉄貨物ヤード約5.3haが廃止され、同年12月に定められた「関西国際空港関連施設整備大鋼」に土地区画整理事業、関西本線連続立体交差事業、阪神高速道路湊町ランプ、CAT等の都市内空港関連施設整備の推進が位置付けられた。平成元年2月には本プロジェクトのマスタープランである新都市拠点整備事業総合計画が建設大臣の承認を受け、3月にはプロジェクト推進のコディネータであり、CAT機能を備えた複合交通センターの建設主体である「株式会社湊町開発センター」が本市出資(出資率:51%)の第3セクターとして設立されたことにより、事業化の第一歩を踏み出すこととなった。その後、プロジェクトを支える各種公共施設が都市計画決定され、事業着手されるとともに、第1期開発としてプロジェクトの先導的な役割を担う複合交通センターである大阪シティエアターミナル(愛称:OCAT)の建設に着手し、他の関連事業などとともに平成8年3月にオープンした。

本プロジェクトは、その地区特性を考慮し、図-2に示す大きく4つのゾーンを土地利用の基本的な方向として開発を推進している。

 

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図-2 湊町地区開発ゾーン構想図

 

1] ウォーターフロントゾーン

道頓堀の水辺を生かし、潤いとゆとりの空間として再現するとともに、水と緑に囲まれた立体広場や文化施設をはじめ、阪神高速道路のランプと一体となった新しい都市空間の創造を図る。

 

2] ニューターミナルゾーン

関西国際空港と直結するOCATを中心に、人・モノ・情報が行き交う新都心のメインステージとなるゾーンであり、国際ターミナルにふさわしい高度な複合機能の蓄積を図る。

 

3] ニューシティゾーン

ビジネス・生活・遊びが融合し、都市生活の新しいスタイルを提案するゾーンであり、24時間都市として業務機能や文化・芸術の創造に資する文化発信機能、都市型宿泊・生活機能、アミューズメント機能の整備を図る。

 

4] アメニティゾーン

周辺の街と新しい街をつなぎ、緑豊かで潤いを感じさせる都心のオアシス空間として整備を図る。

 

 

 

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