2 地域における歴史的遺産・伝統文化の保存・活用の状況について
○伝統芸能の保存・継承について、もう過疎だから何をやってもだめなんだというあきらめが地方に充満している。正確な資料がないことも多い。
○文書上では、昔から続いているとされている伝統芸能も実際にはもう、20年やっていないとか半分もできないという例がある。公務員には、もっと現場を見てほしい。
○地元の人間が自分の持っている文化の価値になかなか気づかないことが多い。
○横笛がなくなると伝承芸能はつぶれてしまう。神楽街は吹き手が自分でつくるもので、楽器屋で売っている規格化された横笛では音が合わない。横笛を子供たちにできるだけ早いうちから教え込んでいくということが伝承芸能を永続させる一番のポイントである。
○氏子や校区の障壁が伝承を邪魔している。校区を外せば子どもだけで伝承できるケースがたくさんある。
○「阿蘇の神楽」を33座まですべて復元して劇場で上演したところ、1,500人のホールに全国から8,000人の人が観に来た。無形文化財的な「ふるさと」は今みんなが欲しがっているのであろう。
○若者の中にも自分たちが継承していくべき地元の文化というものを認識している人がたくさんいる。