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表5.5 北方航路におけるice navigationのための海氷情報に対する要件のまとめ

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経済上の要求

北方海域航路は、最も長く最も困難な海氷上の航路である。それゆえに、十分な氷情報が無ければ、船舶の損傷と厳しい航海による時間の損失によって、船舶は経済的な影響を強く受ける。何にも増して、航空機による氷監視が最近減少してきているので、氷情報を与える重要な役割を担って、衛星データはその価値を増加してきていると考えられる。

NOAA/AVHRRデータは低いコストであるので、海氷監視において最も良く用いられるリモートセンシングデータである。SARデータは海氷監視に最も力強い道具であることが判明しているが、その高いコストと不十分な範囲のため、現業業務に使用することできない。RADARSATとENVISATは、その被覆性は改良されるだろうが、データコストの問題がなお残る。

SAR画像とそれから導かれる氷情報の有効性は、高価であるということと局所的な探査でのヘリコプターの使用を置き換えるかもしれない。準実時間のSAR画像の使用によって、危険な氷を避け最適航路に従うことにより、航海時間を省力化することができる。砕氷船の支援に係る1日50,000ドルの経費を、実時間の氷画像を使用し、最適な航路を選択することにより、有効に節約ができることをこれは示している。

 

 

 

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