OSIMSワークショップはヘルシンキにおいて、1998年2月、砕氷船Urhoの船上でFIMRにより主催された。これに約15の機関が参加した。選ばれたユーザーは、オペレーショナルな海氷監視に対する次の重要な話題を議論するためワークショップに招待された。
・新しい衛星データ
・データの収集
・データの統合と解析
・ユーザーへの配布
最終的な質問:
氷サービスの品質を向上させるための衛星データ使用を要求する推進力はあるか?という質問に対する回答は「ある」である。その理由は以下のとおりである。
(1) 氷サービスはそれ自身、積極的により良い品質の氷チャートと氷予報を探求している。そして、これらは経済効果のある情報へのアクセスを要求している。
(2) より良い氷サービスを要求する‘有力な’顧客がある。特に、北極沖合いにおいて石油とガスの生産を行う石油会社がある。また、増大するバルチック海における輸送と北部海上の航路が氷情報の重要な市場になるだろう。
(3)(地球温暖化、輸送による汚染等の)海氷に関連する環境問題に対して、ますます関心が増大している。これらは衛星からのみ得ることができるデータを要求する。
次に海域毎のユーザーとかれらの要件を述べる。
5.5.1 バルチック海における要件
氷情報のユーザー
海氷情報のユーザーは大きく二つの範疇に分けられる。サービスプロバイダーとエンドユーザーである。Finnish Ice Serviceのようなサービスプロバイダは、色々な源から情報を収集し、これらを統合して解析し、ユーザーのためのプロダクトを作成する。エンドユーザーは商船、砕氷船のような海上ユーザーと船舶売買仲立人、貿易会社、沖合い企業、公共事業機関や科学者等の陸上ユーザーから成り立つ。