海上ユーザーは代表的には、24〜48時間先の航海を決めるために海氷情報を必要とする。陸上ユーザーは概して1〜6週間先の戦略を決めるために海氷情報を必要とする。
技術上の要求
バルチック海における氷の季節は、数週間から半年間まで続く。穏やかな冬季では、フィンランド、スウェーデン、ロシアそしてエストニアにおいて、海氷は航海上の困難を生じさせる。平均あるいは厳しい冬季では、バルチック海沿岸の全ての国において氷は障害になる。
バルチック海沿岸の全ての国に氷サービスがある。これらの機関は自分自身の管轄水域に注意を向けた海氷情報を作成している。海氷サービスで使用される衛星データは次のように多様である。
AVHRRは広く用いられているが、SARデータはフィンランド、スウェーデンおよびドイツだけで用いられている。受信局と氷サービス間のAVHRRデータの流れは、一般に満足されている。SARデータの流れは、さらに良くなるはずである。フィンランドとスウェーデンにおいて、1992〜1997年に拡張的に用いられたERS/ SARの使用は成功裏に終わった。ERS /SARは1998年には、ドイツ氷サービスだけで用いられており、フィンランドとスウェーデンではRADARSAT/SARに置き換えられた。RADARSAT/SARデータはノルウェイのトロムソで受信され、受信後3.5〜4時間には氷サービスで使用できる。TSSでのデータ処理時間が2時間であり、インターネット転送時間と再処理時間が1.5〜2時間である。これらの時間スケジュールはさらに短縮されるはずである。
図5.5にバルチック海における技術上の要請をまとめる。