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受動型マイクロ波放射計もまた、開放水域と一年氷と多年氷を判別することができる。しかし、その解像度は非常に貧弱であり、大きなスケールと地域全体の観測にのみ適したセンサーである。

 

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図5.3 氷監視で判別が要求される氷の状態

 

開放水域(Open water)

もし、解像度が重要でないならば、開放水域と異なる種類の氷域を判別するのに、信頼して放射計を用いることができる。というのは、開放水域は氷に比べて低い放射率を持つからである。開放水域からのSARの後方散乱は、その時の海の状態に強く依存する。粗い海の状態は静穏な海の状態より高い後方散乱を与える。開放水域と氷との判別は、後方散乱の差のみによってなされるのではなく、画像の中の情報を十分分析しなければならない。

 

 

 

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