日本財団 図書館


つまり、衛星、航空機、沿岸観測所や気象機関から情報を収集している。氷サービスにおいて観測データは収集され、結合される。そして、解析されて氷分布図や氷報告のようなプロダクトに加工される。これらの情報プロダクトは毎日ユーザーにテレファクスやデータ転送、またはその他の手段で送られる。

海氷監視は衛星データが最も良く適用された例の一つである。というのは、他の手段(航空機、船舶)は、高価で広範囲の観測に対して実際的でないのに対して、衛星は明らかに有利である。可視域や赤外域の衛星データは、20年以上の間使用されてきており、1990年代になってからSARのようなマイクロ波データが用いられ始めた。地球観測衛星は色々な分野の科学的研究のために実行されている。そのため、毎日のデータを必要とする海氷監視業務に対して特別に設計されているわけではない。

国立の氷サービス/センターはユーザーと供給者の間にあって、要石の役割を持つ。衛星データ以外のほとんどの氷観測データは、氷サービス/センターによって組織的に収集されている。氷サービス/センターは氷情報を解析し、氷チャートや他の氷情報プロダクトを作成し、砕氷船、商船、漁船や沿岸警備等へ配布している。図5.2に氷情報のユーザーの配置をSSM/I画像の上に重ねて示す。

 

077-1.gif

 

図5.2 1998年3月8日のSSM/I画像の上に、重要な船舶航路、漁業及びオイルプラットフォーム等の位置を描いている。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION