日本財団 図書館


5.2 海氷監視システムの特徴

 

海氷監視業務は、海氷が出現する国々において確立され、組織的に活動がなされている。というのは、海氷は海上交通、気候、生物圏及び住民に関して重要な影響力を持つからである。

ヨーロッパでは(図5.1参照)、海氷の監視は冬季のバルチック海域(青線)、ロシア領北極域(Northern Sea Route; 北方海域航路)(赤線)、バレンツ海/スバルバード海域(黄線)、そしてグリーンランド/アイスランド海域(白及び緑線)において、最も重要である。ヨーロッパ以外では、北アメリカ(カナダと合衆国)と東アジア(日本、中国、ロシア)で地域的に海氷の監視を実施している。

 

076-1.gif

図5.1 1998年3月8日(冬初期)の氷縁を示すSSM/I画像の上に、氷サービスの範囲がカラー線で示される。

 

北極、南極およびその周辺海域を含むグローバルな氷監視は、気候の監視、極域における海上輸送、および研究探査を支援するためになされている。海氷の監視は国毎に組織されており、ある組織(例えば、National Ice Center)はグローバルな氷監視をしている。オペレーショナルな氷監視では種々のデータソースを用いている。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION