3章 ドイツ調査対象都市の概要
1. シュツットガルト
(1) 市の基礎情報
1] 面積および入口
シュツットガルト市は、面積207平方km、人口55.4万人である。なお、1977年にシュツットガルト市および周辺4郡からなる面積3,012平方km、人口229万人(1995年)の都市圏を対象に、シュツットガルト運輸連合(VVS)が設立されている21。
2] 移動制約者の状況
65歳以上の高齢者は9.2万人(人口の16.6%)となっている。
シュツットガルト市には重度障害者が5万人おり、このうち歩行障害者は人口の4%に相当する2万1千人である。
(2) 交通手段の基礎情報
1] 交通手段分担率
自家用車43%、徒歩・自転車33%、公共交通24%となっている22。ドイツでは、ミュンヘンと並んで、公共交通の利用が増加している傾向にあると言われている。
公共交通機関を利用する車いす使用者数は100人/日(1997年実績)である23。
2] 公共交通
VVSによる公共交通は、都市間鉄道(DB)、郊外電車(Sバーン)、LRT(シュタットバーン:都心部の地下式部分はUバーンと呼ぶ)、旧路面電車(シュトラセンバーン)、登山電車(ツァンラートバーン)、索道電車(ケーブルカー)、バスにより形成されている(表3-1参照)。
この中でも、シュツットガルト市内の主要な交通は、LRT、旧路面電車およびバスである(表3-2、図3-1参照)。
21 ドイツ全土には約30の運輸連合があり、地域毎に共通運賃を設定し、運行計画の策定や補助金の配分を行っている。乗客のメリットは、交通機関を自由に選択できること、乗車券を一度買えば運輸連合に加盟する全社の交通機関を利用できること等である。
22 SSBヒアリング
23 SSBヒアリング