砂の流出を防ぐ。水質が悪いため,遊泳には適さない。後背地に約4haの港湾緑地を設ける。
d.業務・研究用地…高速道路の南側。オフイス、研究施設等を誘致予定。
・コンペ区域内…基本計画をベースに事業予定者が事業化を考えていく。最終完成目標は平成23年。4期に分けて整備を進めていく予定。
◇事業計画
a.住宅地…戸建住宅約929戸、中高層集合住宅約1,054戸、マリーナ係留権つき住宅72戸を建設予定。ただし現在、住宅の需要と供給のバランスに柔軟に対応しながら段階的に整備するため戸数や種類の変更はありうる。
b.マリーナ…事業化の細部を検討中。
c.フリーゾーン…震災時、芦屋地区には港湾設備がなかったため、尼崎から陸路で物資を運ばざるを得なかった。この経験から、防災拠点として兼用できるゾーンを計画。耐震性の護岸に整備し、災害時の緊急船の接岸を可能にする。ヘリポートも確保する予定。平成10年8月には、海上保安庁、県や自衛隊のヘリコプターも出動して、ここで防災訓練が実施された。このゾーンには恒久施設は建設しない方針。
・防災・バリアフリーの街づくり…上記フリーゾーン以外にも、防災に配慮した街づくりを行う。人道橋として整備されたあゆみ橋も、緊急時には車両(2トン以下)が通行可能な耐久性がある。総合公園も防災拠点として利用が可能な整備をする予定。また護岸にもスロープを設けるなど、バリアフリーの街づくりを目指している。
・アクセス…内陸部からつながる浜風大橋、あゆみ橋、潮見大橋は、全て計画通りに完成。阪神高速湾岸線は、西行は入口、東行は出口のハーフランプ。
・道路…阪神高速湾岸線の側道は鳴尾浜〜南芦屋浜4島間だけをつないでいたが、これを神戸市側まで延長する。すでに深江浜との間で橋脚工事は開始されており、平成14年が完成目標。
・人道橋…埋立地の整備に合わせて、西宮浜へつなぐ人道橋を整備する予定。
・主な親水整備計画
a.親水公園…埋立地のほぼ中央に東西に渡る親水性に富んだ水路を含む親水公園整備予定。
b.人工海浜…従来の海辺を復元することを目的に、岩礁を含めた親水性のある養浜海岸に造成予定。冬場が透明度5〜6mになるが、夏場は赤潮が多いため、遊泳に適した水質ではない。背後には総合運動公園を整備。年次計画はすでに決定。
c.マリーナ…ヨット、モーターボートを係留するハーバー施設を計画。
◇芦屋浜地区
・水路に面した部分に、南芦屋浜側と同様の遊歩道・階段護岸を整備する。
・高浜町仮設住宅跡地は、もともとスポーツセンター建設予定地だったが、震災で計画は凍結されている。
(2)西宮地区
・西宮地区の土地利用や護岸整備などの港湾計画は全て県港湾課の管轄下にあり、県と協議しながら市の臨海対策はその大枠にそった形で進められている。
◇西宮浜地区
・若干の未整備部分を残して埋立ても終わり、土地利用はほぼ完了している。
・震災復興を図るため、「西宮マリナパークシティ(民間・公営)」(3,574戸)によって新しい町づくりが行われている。平成13年頃に全て完成予定。
・「西宮マリナパークシテイ」を囲むような形で約15haの緑地がある。都市計画で公園として整備される予定だが、現在ここには仮設住宅があり、完成が遅れることが予想される。
・マリーナ、ヨットハーバーなど、海洋レクリニーンヨン施設が充実している。
・地区の東側は、既成市街地から移転してきた西宮浜産業団地が形成され、護岸は公共埠頭として使われている。若干の都市機能用地を含む。
・南側には全長2,656mの防波堤がある。また、南の沖合いに20haの広域防災拠点(埋立地)の建設を予定。緊急時以外は緑地公園として利用可能。面積や形は未確定。
◇甲子園浜地区
・陸地側と埋立地の北側には、武庫川の砂を入れた人工海浜(県立甲子園浜海浜公園)があり、砂浜と緑地が整備されている。
・西側の護岸は直立護岸で、南側は公共埠頭として使われている。南端の緑地の護岸は、夙川の西側部分と同様、階段護岸になっている。
・今津地区の公共埠頭は物流はできないが休憩岸壁として使用されており、常時船が停泊している。管轄は尼崎港管理事務所。
・東部に下水処理場用地があり、未利用地は将来の利用方法を検討中。
◇鳴尾浜地区
・地区内のほとんどが産業団地や阪神木材港、鳴尾公共埠頭など、産業団地としてほぼ成熟している。
・北部に鳴尾浜臨海公園が整備されている。南部には公園とその近くに「リゾ鳴尾浜」がある。
・鳴尾浜〜津名を結ぶフェリーは平成10年8月末で廃止。跡地は産業用地として使われる予定。
◇浜町地区
・夙川の西側部分の護岸は、改良工事によって石積みの階