3. 交流事業の効果
廃校となった小学校の校庭はキャンプ場に、地区の集会所はふれあいセンターとして改築、道路も改良され橋もかけ替えられるなどハード面の整備とともに、若者もUターンするなど都市との交流を継続した効果は大きい。皮肉なことに廃校後、小さな子供達が増えている。
一方、調査に入った精華大学の学生達は、鞍内の秋まつりに招待されるまでになり、その時の作品が町のイメージポスターとして活用されたり、地元中学校へ教授や学生が講師として招かれるなど、精華大学との交流は新たな展開を見せ始めている。
4. 交流事業の問題点と今後の展望
確実に交流人口は増加し、道路整備なども進展しているが、実態として過疎は止まらず、止められない。廃校校舎の活用方策も提案されるが、財政状況が厳しく手はつけにくい。それでも今年、精華大学は廃校内の家具を製作した。地元中学生の郷土学習の取組みも続き、交流イベント『タコばかし』の継続も決まった。
少しずつ住民の意識が変わり、自分達の地域に自信が生まれつつある。Iターン希望者の問合わせも相次ぎ、町は遅まきながら総合的な定住対策の検討に入った。
この検討においても、TOCに乗り大学との協同作業として交流しながら進めていく方針である。