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交流も、ある時期は、都市の施設(例えば、林間学校)を誘致することにとどまっていた時代があった。これは、「公の施設の区域外設置」にすぎず、住民と滞在者・来訪者との交流、さらに一方通行ではなく、過疎地域からも都市の行事への参加がなければならぬ、と言われたが、多くの関係市町村は、その方向へと脱皮した。

ある時期には、同一名称等を理由とするなどのものまでを含む類似状況にある市町村のいわゆるサミットがはやったこともある。今回の現地調査対象にも、「全国姉妹縁組」(和歌山県清水町)、「全国南郷サミット」(宮崎県南郷村)があった。第2章の関係箇所で述べられているように、いまは見直し期に入っているようである。

オーナー制度、特別町民制度、ふるさと宅配便が、にぎやかだった時期もあった。

このようにいろんな形のものが生まれ、また、消え、その消長の中に、本物が伸びてきていることを感じた。よろこばしいことである。過疎地域市町村が、この調査研究を参考に、それぞれ「ほんもの」をつくっていくことを期待したい。

 

 

 

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