それから、教職員、村の役場職員、延べで122名が行ってます。国際交流員も、韓国から女の人を招いて、中学校でハングルを教え、社会人にもハングルを教えています。1年あるいは2年任期で国際交流員として来てもらっています。
だから、すべて韓国との関係ということになっていて、平成5年に韓国の大田市で万博が行われたときに、1300年目の里帰りというので大分クローズアップされたようですね。御神体が、ビジネスクラスの一つのシートに乗って戻ったというので、ずいぶん評判になりました。韓国の元首相も南郷村を訪れたことがあるということです。随分VIPの人がこの村に来られてますね。万博のテーマが里帰りというテーマだったようで、それにもぴったりだし大変クローズアップされた村です。正倉院の宝物殿の本物そっくりのを建てまして、そこでいろいろなものを展示したりしてます。
全額村費負担で、中学1年生を全員やってるというのが、この交流事業の特徴ですね。ですから、ほとんどの人がパスポートを持っている村ということです。事業費は、10年度、327万円と言ってましたから、そう高くはありませんね。これは、相互交流ですので向こうの林川中学から大体100名ぐらいが既にこちらに来てます。ですから、8月に4泊5日、スポーツ交流、ホームステイ、学校訪問、そんなことをお互いにやり合っているのです。ですから、これは大変な交流になっているので、役場の担当者にこの事業をやめたくないですかと聞いたら、やめたら大変なことになるとのことでした。みんな、中学1年になれば行けると思って親も子も楽しみにしている、やめられません、この事業は、と言っていました。
やっぱり、子供たちの視野がかなり広くなるというメリットが大きいし、それから、いわゆる民族的な偏見、そういったものがもう村の中ではありませんということでした。実際、向こうへ行って交流している中から、そんなものはなくなっていますという話でしたね。ですから、「百済の里づくり」一本でやっていて、中学生の交流もきちっとやっているということなんです。財政的なことを含めて向こう側がどうやってるかは承知していないとは言ってましたね。これが、うまくいっている交流事業の好例でしょう。
もう1つ、佐賀県の三瀬村ですけれど、フランスのクサック村という小さな村と子供の交流をやっていまして、これもそう派手ではないですけれども着実に成果を上げています。お金が結構かかるんで、1年度8名しか派遣できません。1年度、1学年に大体30名の中学生がいるんですけど、そのうちの8名しか行けないということで、これは予算の関係で、全部行かせたいんだけどと言ってました。本人負担1割、残りは村費からです。
柴田委員長 三瀬村とクサック村はどんな縁があったんですか。
青野委員 関係してる人に話を持ち込んだら、そこへ行くことになったということだったと思いますけどね。