小田切委員 昭和56年の報告書でも、過疎地域は資源大国だというようなのがありまして、そういう意味では、交流のきっかけになるネタというのはですね、いろんなところに散在をしているというか、過疎地域の中にはあるんだろうなと思うんですね。それで、何に着目をするか。あるところは名前であったり、あるところは山村留学…、生徒が減るというところであったり。だから、何に着目をしてどこで絞り込んで交流をやるかというのは、それはそれぞれの市町村によって違うんでしょうが、そのネタというのは非常に無数にあるんだろうなという感じがします。
■農林業関連の交流
柴田委員長 考えればあるんでしょうね。後楽園に、新潟の安塚町ですか、雪をいっぱい持ち込んで何かやった。これが大当たりだったんでしょう。
もう少し話を進めていきましょう。市民農園ということで、どこの都市でも市民農園をやるとものすごく応募者が多いんですが、私が行った長野県の四賀村というのは、普通市民農園というのはほんとうの1畝かそのくやらいなんですけれども、300m2(うち農園150m2)というかなり大きな面積をそれぞれの人に貸すこととし、それで非常に立派な市民農園村をつくっていったんですね。そして、そのためにわざわざ法律までできたほどなんですね。法律は市民農園整備促進法(平成2年施行)です。大変成功したんですけれども、そこまでやって、それで四賀村はことしのふるさとづくり大賞という内閣総理大臣賞をいただいたんですけれども、ほかにも皆さんのいらっしゃったところで、体験交流だとか特産品の販売だとかいういろいろなお話があったようでございます。この点を、太田さんのところが大分多いようですから、ひとつ太田さんからお願いいたします。
太田委員 私が行ってきました中で、体験交流でおもしろかったのは、大分県の上津江村という、これはもうほんとうに山の奥の奥、一番奥のほうという村なんですけれども、そこで今から15年ぐらい前ですか、家一棟分ふるさとの森づくり事業というのを始めたんですね。これは、全国から一口60万円で募集しまして、20年後に家1棟分の木材、大体30立米ぐらいらしいんですけれども、それを提供するという制度なんですね。これを募集したところ、非常に全国的に人気を呼びまして、11倍の応募があったわけですね。それで、昭和57年から60年にかけて、全部で167名の特別村民ができた。それだけにとどまらず非常におもしろいなと思ったのは、特別村民と地元の住民との交流の場として、「森の集い」というのを年1回やってるんですね。そうすると、20年間、その人たちは森の集いで地元の住民との交流をやる。