あれは、随分たくさんリピーターもいるし、随分集まるんじゃないですか。何かうまくきっかけをつかめば、草津温泉の音楽祭だってそうですし、やっぱり中心になる人で、有名人で本気になってくれる人がいると随分違うんでしょうね。利賀村なんかも、やっぱり早稲田小劇場の鈴木さんで成功しました。
青野委員 富士町の場合、佐賀出身で映画評論家の西村雄一郎さんと映画製作にかかわっている小林紘さんという人が、かなりのアイデアを出して、それから映画界の人脈で監督や俳優、関係者に来てもらっているようです。この人たちがいなかったら、こんなに長く続いてないと思うんですけどね。ただ逆に、そうなると地元の人の要望というのがあっても、やはりリーダー的なその方たちが、映画祭の毎年のテーマとか、呼んでくる人とかに強い影響力をもっているでしょうから、順々に地元の人の手づくり映画祭というイメージからは離れていく。ただ、映画愛好者の間では定着してますからかなりの人が、3,000、4,000もの人が来る。多分、東京からも行ってるんだろうと思うんですけどね。そういう形になってくると、交流事業ということを越えているんじゃないか。イベントとしては結構大きくやって、委員長が町長ですし、町役場総出でやってるような感じなんです。総出でやらないとできない規模にはなってます。こういうのが交流事業ということなんだろうか。
太田委員 いろいろの交流ですよね。
柴田委員長 僕の郷里の函館でも、五稜郭を利用して野外劇をやって、これも一部の人では非常に評判がいいんですけれども、ものすごい赤字で困っちゃってるようですね。
太田委員 イベントと言えば、これも大分の庄内町で、伝統芸能の神楽とジャズをドッキングさせて、非常に評判になってるんですね。お年寄りは大分反対したらしいんですけれども、若い人と何とか調整がついて、神楽殿の前に観客席までちゃんとつくっちゃって、それで、これはかなり全国的に有名になって、これをやるときには町が相当にぎわうらしいんですね。これも広い意味での交流につながってると思うんです。非常にユニークで…、だれかアイデアマンが考え出したんでしょうけどね。これはちょっとおもしろかったですね。
柴田委員長 おっしゃったのはこの前も聞きましたけど、過疎地域問題調査会でつくった調査表には載ってないんですね。庄内町の事例としては載ってないんですね。行ったらそれがあったということですな。何がきっかけでヒットするのかわからないですね。佐賀の有明海に面している鹿島市なんていうのも、どろんこの干潟を何か利用できないかと考えて、あそこでどろんこになって何かやる「潟リンピック」とかっていうのを始めたら、これがものすごく有名になって、何がおもしろくてどろんこになるんだかよくわからないんですけど、かなりはやってますね。それからツアーなんかでも、雪おろし体験ツアーなんていうのは、僕みたいに北国の出身にしてみれば、わざわざ金払って行くというのはどうもわからないんだけれども、評判がいいんですね。大勢の人が行くんですね。