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すなわち、前者の一つは、島根県のほぼ中央にある邑智郡の7町村が一緒になった「悠邑ふるさと」づくりー市が加わってないのがよかったんだと言ってましたが、つまり、大体似たような規模の町や村という共通した立地条件にある7町村が一緒になってやっていくもの。

 

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もう一つは、鳥取、島根、岡山、広島の4県の県境を接する16の市町村による中国山地県境市町村連絡協議会、略して県境サミットというふうな言い方をしているもの、の二つです。ここに持って来ましたのがエメラルド・パスポートと称するものですが、最初は小さいサイズだったのが、最近はだんだん大きくなってきた。16市町村のそれぞれが情報をこのパスポートの中に入れて、言うなればガイドブックなんですけれども、県境を越えるということでパスポートというふうな言い方をしているわけです。この二つは、いずれも1郡全体、あるいは県境を越えてというふうなことで多数の町村、市町村が共同してお互いの足りてるもの、足りないものを相補うというような意味があるのでしょう。

その一方で、邑智郡の場合は広島100万市民を相手に交流を図ろうと、広島市内の橋本町というところにアンテナショップを構えている。そこで邑智郡の情報を提供する、あるいは広島の市民の希望や情報を収集し、それを交流に役立てていくということをしていました。今、専務理事がおっしゃいましたグリーン・ツーリズムに関係あるわけです。

ちなみにこのアンテナショップは、ショップと名がつく以上何か物を売っているんだろうとやって来る人が多くて、説明するのにこまったと言っておりましたね。7つの町村がどういう行事を目下やっているかを書き上げた「ぐんぐんおおち情報」をつくって、訪ねてくる人に渡す。情報を得て、村へ行って畑を借りて農村体験をする人もある。このアンテナショップには、屋外にテラスがあり、それを利用しての集いをしょっちゅうしており、農村と都市との交流を図るということでは、大変おもしろいやり方をしていると思いました。

柴田委員長 ありがとうございました。私は、今の今までアンテナショップというのは何か物を売ってるんだろうと思ったら違うんですか、情報を提供しているだけなんですか。

村井委員 そうですね。要するに、アンテナを張って情報を提供したり、キャッチしたりと。やっぱりショップですから、ときどきお米を売ったりというようなことはあるんだと。

柴田委員長 常設的な店舗というか、品物をいつも置いているものではないんですね。

村井委員 ではないようですね。

 

 

 

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