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交流事業というのは100万の単位で費用がかかりますので、人数を増やそうとするとお金がないということで、財政的な援助が県なり国からもらえるとありがたいと言っていました。これは、交流全般に関して要望されていることですね。

柴田委員長 ありがとうございました。太田さんのいらした福島県は、幾つかの町村というか阿武隈圏域の町村が首都圏と体験交流をしてるとか、あるいは同じく太田さんがいらしていただいた大分県庄内町でも、福岡県庄内町、あるいは福岡市、大分市との交流だろうと思いますが、そういうのをやっていた。こんなようなことを前に伺ったんですが、ある意味で、広域同士の交流という、こういうのでちょっと特徴があると思いますが、何かお話しいただけませんか。

太田委員 阿武隈の場合は、特定の都市相手という視点よりも、むしろ広域連携で交流をやっていこうということなんですね。だから、特定の都市を選んだというテーマについては、阿武隈はあんまり適当じゃないと思います。13町村もありますので、例えば阿武隈ブランドをつくって売り出そうという場合でも、数が多いんでなかなか一つにまとまらないみたいなこともあるようです。

 

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私がおもしろいなと思ったのは、大分県の庄内町。これもまだ歴史が浅いんですけれども、福岡市とか同じ大分県内の大分市と別府市を特定しまして、そこと実に多彩な、主に体験学習みたいなことを中心にやってるんですけれども、現地でいろいろお話を聞いてるうちに改めて思ったのは、過疎の交流事業というのは、やはり何と言っても住民の意識というんですか、住民がその気にならないとどうしようもないんで、まず住民意識、主役である住民の意識をどのくらい高めることができるのかという視点と、もう1つは、過疎地と相手側との一方通行だけじゃなしに、相互性というんですか、循環型というんですか、行ったり来たりお互いに訪問し合うという形をとったほうが、地元の住民の人たちの交流意識も高まってくると思うんです。その2つの意味から言っても、この大分の庄内町、歴史が浅いわりには非常にうまくいってるなという印象を受けました。

柴田委員長 ありがとうございました。村井先生の行かれたところでは、広島市にアンテナショップを邑智郡町村全体の事務組合でつくったようですが、それについてちょっとお話しいただけませんか。

村井委員 ちょっとご質問から後退する話になるかもしれませんが、今回、私がかかわらせていただいた地域というのは、調査は非常に特徴的でした。一つは、広域的な町村の結びつきの中で何かをしていこうとする、そういうあり方と、一つはそれぞれに含まれてはいるんですが、特定の町村が独自のやり方で交流を図るというもの、の二つだったからです。

 

 

 

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