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どの町村も、首長・議会議長、企画や総務の課長等が出席している。

第8回のサミットの合意事項の「青少年の交流推進」に基づき平成9年には宮崎県南那珂郡の南郷町の中学1年生174名が当南郷村に来訪し、南郷村の全中学生88名と交流を深めた。翌10年には、当南郷村の中学1・3年生53名が南那珂郡の南郷町を1泊2日の日程で訪れ、中学生との交流を行なっている。

 

(2) 実施主体と事業費

5町村が順番で開催地となっており、開催地の自治体がその年のサミットの運営に責任を負う。当南郷村のぱあいは、このサミットの担当は総務課である。毎年、サミットの分担金として15万円を各自治体が支出している。今年の第9回サミットは当南郷村が開催地であるが、サミット開催のための事業費は約300万円となっている。

 

(3) 成果と課題

名称が同じであるという偶然性と、過疎の進行する町村であるという共通性がこのサミットの開催を理由づけている訳であるが、そこで合意されたことが徐々にではあるが実現されつつある。それは、物産交流の拡大、中・小学生の交流の活発化、情報交換の開始、災害時等の相互支援の確立、などである。当初目玉とされた、巨大都市での地場産品の共同販売の推進は実現を見ていない。

今後は、人材交流と福祉・教育を初めとする情報交換とが重要性を持つことになるであろう。「過疎」という共通性はこの5町村に限られたことではない。たまたま同一の名称である、ということでの偶然であるので、二巡を終えた時点で、サミットのあり方を再考する必要があるように思われる。

 

 

 

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