(4) 成果と課題
この事業を通じて参加生徒の農業や北海道に関する理解が深まり、東郷町の狭い社会の中での物の考え方からスケールの大きな考え方へ変わりつつある、と評価されている。
予算の制約から10名の中学1年生しか派遣できず、そこに課題を残している。当町の10年度の中学1年生は67名で、そのうちでこの事業に参加を希望する者は28名であった。公平を期すということで、抽せんによって参加者を決めざるを得なかった。将来は、修学旅行等の形式で全員が参加できる方策が検討されてもよいだろう。国や県の財政上の支援も、町としては強く望むところである。
また、幕別町からの受け入れ時のホームステイを引き受ける家庭が少なくなってきており、その確保に何らかの体制づくりが必要となろう。
4 姉妹都市交流事業
東郷町と沖縄県宜野湾市は、昭和60年4月22日に、「姉妹都市提携協定書」を取り交わした。その全文は次の通りである。
「東郷町と宜野湾市が、永年にわたる歴史的背景を認識し、更に相互の信頼と理解に立脚して、文化、産業、教育等の親密な交流をはかり、もって両市町の交流を深めるとともに地域住民の福祉の向上と恒久平和を念願し、ここに姉妹都市として提携する。
以上合意を確認するため、この協定書に署名し、その証とする。」
この協定に基づき、両市町の間での小学生児童の相互交流が、昭和62年度から始まり、今日まで継続されている。