青年交流のばあいには、嫁不足対策・後継者確保という意味あいもあった。小中学生交流の目的は、当町とは異なる広大な面積を有する北海道農業を体験さすことによって、子供たちの人間形成を支援し、農業のあり方を考えさせ、勤労の尊さを学ばせる、というものである。
(2) 内容と実績
東郷町からは中学1年生、幕別町からは小学5・6年生が、各年度それぞれ10名ていどが派遣されている。東郷町からは引率者と2名の役場職員が同行する。東郷町からの派遣は平成6年度から、幕別町からのそれは7年度から、毎年行なわれている。従って、10年度までに、それぞれ50名・40名の子供が交流したことになる。期間は双方とも8月の4泊5日。
平成10年度の幕別町への「農業体験の旅」の日程と内容を次に示そう。期間は8月24 日〜28日である。
第1日 東郷町→宮崎空港→羽田空港→帯広空港→幕別町→対面式→ホストファミリー宅 (ホームステイ)
第2日 終日、ホストファミリーのもとで農業体験 (ホームステイ)
第3日 町長を表敬訪問→町内研修→学校交流→町内研修→町内のホテル(町内のホテル泊)
第4日 ホテル→帯広市→富良野(麓郷の森)→美瑛の丘→拓真館→優桂良織工芸館→旭川→札幌(市内観光)→札幌市内のホテル(ホテル泊)
第5日 ホテル→小樽市内研修(運河、オルゴール館、北一硝子、シーポートマーケット)→千歳空港→羽田空港→宮崎空港→東郷町
ホームステイは中学生2人l組である。農業の体験は1日で、富良野と美瑛、札幌、小樽での見学も含まれている。幕別町からの小学生の受け入れのぱあいも、ホームステイは2泊で、福岡市や宮崎市等の見学も含まれている。また、学校での交流の際に牧水の歌の朗詠なども行なわれている。
(3) 実施主体と事業費
この交流事業の実施主体は、両町の教育委員会である。東郷町のこの事業費(派遣費用)は約120万円(10年度)で、参加生徒の父兄負担が2割、町の補助が8割である。