4 神楽の交流
(1) 神楽の里
文献に「安永7年(1778年)に社家衆団による神楽の奉納が行われた」という記録がある。今のような形で始められたのは、明治の初期に一般の氏子などによる同好会的神楽舞集団が組織され、豊後神楽発祥の地から伝承されたものといわれる。
庄内神楽は、大別して阿蘇野地区系と庄内地区系の二流派に分かれる。前者は伝統を重んじ、後者は出雲神楽の長所を取り入れた娯楽性の高いもの。いずれも里神楽として古くから伝承され、比較的早いテンポで勇壮に、時にはユーモラスに舞い継がれて人気を博している。
毎年4〜10月の第三土曜日に12の神楽座の持ち回りで定期公演が行われる。11月3日の文化の日の庄内神楽祭りでは、12神楽座が朝から夕方まで得意の演目を舞い続ける。庄内神楽祭りの観客動員数は最近では1万人を超え、平成8年は1万5千人、平成9年は2万人に上ぼった。神楽カレンダーも作成している(2千部)。また、平成4年からは神楽の出張公演も行っている(平成4年度17回、5年度26回、6年度11回、7年度13回、8年度9回、9年度8回)。
(2) 神楽×ジャズ
ユニークなのは、神楽とジャズをドッキングさせた「ミステリアスライブ・イン庄内」というイベント。テンポが早く舞が激しい庄内神楽の特徴を生かし、ジャズで神楽を舞う。