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4) 農業体験学習交流(平成9年度)

大分市中心部の小学校2年生が農業体験学習として、サツマイモの植え付け、草取り、収穫祭を実施。農業体験学習館のある地域住民が受入れ側として農地を提供し、小学生・教職員・保護者と交流。農業体験以外にも子供たちに魚釣りなどの農村体験を指導したり、保護者へ地域農産物の即売会を開くなどの交流を展開。(大分市中島小学校2年生64人と教職員・保護者が参加)

5) 姉妹町の提携関係を結んでいる福岡県庄内町の住民を招き、イベント体験や自然観察会、小学生のスポーツ交流(野球)などを実施。イベント(庄内神楽祭り)体験36人参加。スポーツ交流-少年31人、保護者12人参加。

 

(5) 効 果

自然や文化などの資源を中山間地域の魅力として情報発信できた。交流の実践を通して、交流を受入れる側の住民意識づくりの第一歩となった。交流をした人びとの多様な価値観を認識できた。人的ネットワークづくりにつながった。

 

(6) 問題点、課題

交流システムの幾つかを試すことにより、住民型的な交流の性格を持たせる必要性が強く感じられた。また、受け入れ側も農山村の地域情報を積極的に発信する意識づくりが必要である。

都市と農山村それぞれの良さをともに享受しようとする循環型の交流による地域活性化が目標であり、相互に訪れ合う新しい仕組みの交流システムを確立していく必要がある。まず都市住民に来てもらうという形の交流メニューだったので、受け入れ側のサービス過剰気味のきらいがあった。地域のモノサシに合った交流メニューを工夫したいとしている。

交流事業の取り組みはまだ初歩的な状態なので、これからの交流プロセスについて地域の各種団体・グループと行政がともに研修し、受け入れ側のもてなしの心を醸成することも課題となる。

最近の自然志向や余暇時間の増大で自然公園への入り込み客が増え、これに伴いこれら地域の清掃維持管理が難しい課題となっている。また、地域の交流を促進するため県道の早期改良も課題として挙げている。

 

 

 

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