6. ファーブルに関する普及・広報・啓蒙活動を行うこと
7. そのほかファーブルや自然環境に係る諸々の活動を行うこと
会長には、「ファーブル昆虫記」の翻訳者であるフランス文学者の奥本大三郎氏(東京在住)が就任し、事務局長は、第3セタターの財団法人北山湖地域振興公社(理事長は富士町長)勤務の田中剛氏が務めている。会には、目的達成のために、教育研究部会、環境事業部会、広報・普及部会の3部会が設置され、次のような事業の実施が計画されている。
教育研究部会 ジャン・アンリ・ファーブル及び「昆虫記」の研究活動、作品展・昆虫教室・自然観察会等の企画・運営、教育現場での地球環境保護等の啓蒙、ジュニア会員のための活動
環境事業部会 実際の環境保全活動、他団体との協力・連絡調整、「ファーブルの森」植栽整備
広報・普及部会 官公庁及びマスコミへの対応・情報収集・情報提供・情報誌等の企画・編集・発行、フランスファーブル友の会との交流
(3) 「友の会」の活動
会員は高校生以上の一般会員と中学生以下のジュニア会員からなり、町内外から約200名が登録されている。主な活動は、「ファーブルの森」での自然観察会で、講師を招いて年3回実施している。これには多くの小中学生の参加を得ている。秋には、「ファーブル大賞」を競うコンクールが開かれる。昆虫に関する絵画・写真・観察記録・標本・模型・ビデオなど一般から募集するものである。平成10年度には、佐賀県・佐賀県教育委員会・フランス大使館の後援を得て、第1回「わたしの昆虫記ファーブル大賞日仏共同コンクール」が開催された。主催は日本側:「友の会」が中心となった同コンクール実行委員会、フランス側:フランスファーブル友の会、である。
また、活動記録を主な内容とする「友の会」の機関誌「ミストラル」が年2回発行され、平成9年12月には9号を数えている。
フランス・セリニャン村との交流は、既述のように当初は相互訪問がなされたが、その後、前後5回、富士町からの派遣がなされるに留まっている。その後のセリニャン村から当町への来訪は実現されていない。
なお、平成10年の7月〜11月に、「友の会」の事務局長の勤務する(財)北山湖地域振興公社等が主催して、「北山湖こんちゅうスタンプラリー」が開かれた。これは「友の会」の活動ではないが、地域振興と自然保護を結びつける、昆虫をキーワードとしたひとつの新事業の展開である。