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2-3. 問題点・課題

イベントに参加した人たちからは、遊ぶ場所や遊べるものを増やして欲しい等の要望が出されている。これを受けて、先の遊具やラベンダーガーデンの整備を進めてきている。

また、ほのほの市で何を出品するかは、出店者に一任しており、調整は行っていないため、販売数量や種類への苦情があっても対応が難しい面もある。

 

3. 交流事業の推進方策とそのあり方

 

吾北村における交流事業は、イベント系の交流事業である。この事業の抱える問題点として、次の点を上げることができる。

一つは、イベント系の交流事業そのものの問題点である。イベントは、通常その実施期間が短いため、そのために施設等の整備を進めても、それだけの利用では過剰投資になりがちになる点がある。吾北村の場合も、まつりは11月の第2日曜だけであり、まつりのためだけに施設整備を進めるのでは、どうしても非効率的になってしまう。実際にはまつり以外にも村のイベントや高知市内からの幼稚園や小学校などの遠足先として利用されているが、利用の頻度を高めることは、常に意識していかなければならない。

二つ目は、吾北村における問題点である。吾北村内において、程野地区は交流を進める上では、比較的優位な資源状況にあるといえる。自然資源である程野の滝を始め、「グリーンパークほどの」などの整備を進めてきているからである。

程野地区の開発については、平成7年度から各団体の代表などからなる17名の「グリーンパークほどの開発計画研究会」を設け、検討を進めた結果、次のような一定の答申が出されている。

1. (滝を見られる)吊り橋(歩道橋)の架設とアクセス遊歩道の整備を図る

2. お祭り広場駐車場周辺に全国からオーナーを募る「広葉樹の森づくり」に取り組む

3. 風力発電の可能性について調査し取り組む

4. ソフト事業・付帯的な施設の充実を中長期的に計画する

5. それぞれの事業については、後世に負担を残さないように努力する

このように、村として程野地区の開発を活性化の起爆剤としたい意気込みは見られるが、あいにく幹線ルート(国道194号線)から外れており、20〜30分程度脇道を入らないと現地に到着できないこと、経野地区内でも活用できる資源が散在しており、それぞれのアクセスが不便なことなど、が問題点として指摘できる。

 

 

 

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