なお、児童の父兄が食費等として里親に支払うのは、月5万円という。
里親に預ける場合ばかりでなく、保護者が児童をつれて、就学期間、一時居住して山村留学していることがある。調査に当って協力して下さった母親の方(仮りにAさんとする)も、そのひとりであった。Aさんは、和歌山市郊外のお寺の娘さんであるが、お子さんに不登校の傾向があったので、それを治癒すべく、お子さんをつれて五郷地区に住んだという。結果的にお子さんにはよかったので、一度、和歌山市に戻っていたが、Aさんの父が亡くなり、Aさんのご主人が住職をついだ後、また、五郷地区に来て、下の子供を山村留学させているとのことであった。
かつて里親をされたことのある方(男性)にもお目にかかったが、何人かを同時に預かるのだが、責任が重く、不安も大きく、なかなか苦労で、多少の収入があっても、もう御免だということであった。