活性化法に基づく新過疎計画においては、隣接町であるとともに歴史的、社会的、経済的に古来より密接な関係にある、高野町への幹線道路「内胡谷線」及び「新子辻ノ茶屋線」の2線の整備に着手したが、「新子辻ノ茶屋線」は、花園側が平成3年3月完了したが、高野町側の改良がいまだ整備される見通しがなく工事は遅滞している。
「村道花園長谷線」は、有田川上流地域の中心部より橋本市・大阪方面への最短道路であるが、道路延長12kmのうち地蔵峠付近については、特に縦断勾配がきつく、急カーブが多い箇所があり、また、冬季の積雪のため観光入込客の減少をやむなくさせている。山間部における僻地性の解消のため、地蔵峠トンネルの早期貫通は、「通年型観光立村」をめざす花園村にとって長年の懸案事項である。
これらの道路網等の整備は、住民福祉の増進、地域産業の発展、生活環境の向上、山間部における僻地性の解消など地域の振興に大きく寄与する。花園村が志向する自然休養地域づくり、森林観光地域づくりのうえに不可欠である大型人員輸送のための都市と山村を結ぶ幹線道路(地蔵峠トンネル等)の早期完成が重要課題であることを痛感する。