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2 交流事業の現状と課題

 

花園村が交流事業としてあげたのは、「都市と山村の子供交流会」である。

前節の花園村の現状と課題で述べたところからも明らかなように、花園村は観光を重視していかなければならない。

花園村は、昭和47年に「観光立村」を議決し、離村者の里帰りと住民のコミュニケーションの場としての複合集会施設、ふるさとセンター「ねむの木」を建設、49年5月、完成した。その後、大阪府守口市(面積12.73km2、人口156,033人-平成10等8月現在)との共同整備により、「花園守口ふるさと村」を52年3月開設、56年5月、守口市と友好姉妹提携を結んだ。花園守口ふるさと村の運営赤字(約1億円)については、80%を守口市が、20%を花園村が負担することとしている。

平成元年頃から両市村の小学生どうしによる交流会を実施していたが、平成5年度から林業構造改善事業の一環として、都市の子供と山村の子供が一堂に会し、自然の中での体験学習を行う標記交流会がスタートし、継続中である。

平成10年度も8月29日、30日の1泊2日で両市村の小学4〜6年生、併せて42名が10名のリーダー(紀の川自然に親しむ会)の指導を受けながら、コンニャクづくり、アマゴ釣り、林業体験(間伐、枝打ち等)、ネーチャーゲームをたのしんだ。

都市の子供達には、森林のもつ公益機能を体験を通じて学習することにより、自然の恵みの尊さを理解する機会となるし、地元の子供達には、ふるさとの良さを再発見できるよい機会となっているという。

守口市からバスで3時間を要するので、ゆとりある内容としておくこと、万一に備えて医療従事者を確保しておくこと等が注意点である。

問題点としては、この交流会は、学校行事ではなく、子供達の任意の野外活動とされている関係から、日程調整に苦慮することがあり、また、地域住民の高齢化に伴い、リーダーの確保が難しくなっている、という。

なお、この行事を通じて、村の観光施設等のPR、村のイメージアップが行われているとのことであり、花園村としては、今後も継続して実施していく予定とのことであった。

なお、廃校した小学校跡地校舎を活用した青少年向き野外活動施設「新子ふるさと村」をはじめ、表9に示す各施設は、それなりに活用されているが、道路事情がよくないために、大型バスが通れないなど、問題が残っている。

これまでの過疎対策により、交通体系の整備事業は著しく進歩し、最寄り都市「橋本」まで3時間を要していたのを1時間10分と大きく短縮する村道花園長谷線の開通をはじめとして、各集落を結ぶ生活路線も急速に整備された。

 

 

 

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