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2 村で開催する各種行事への参加(村まつり、村民運動会等)

3 社会教育事業での青少年交流

4 まち・むら交流会への参加(東京の代々木で開催)

5 地元小・中学生の都市体験(山村留学生の親元へのホームスティ)

平成7年11月、山村留学20周年を迎えてのシンポジウム資料には、次のように述べられている。かなり長いが、引用する。

 

○ 山村留学がプラスになっている点

山村留学生は小中学校の活性化に大きく貢献しています。小規模校であるがゆえに生じる種々の問題を解決してくれます。特に10人を切る学校では、マンネリ化していろいろな面で切磋琢磨していく気持ちが薄れてしまいがちです。学校の先生方は、「人数が増えて学校や学級がにぎやかになる」「保育園から固定化された人間関係に刺激が得られる」「学習面や運動面の競争相手ができ意欲の高揚になる」「ユニークな発想、個性に触れ思考が多様化する」などプラス面を上げています。またマイナス面では、「里親宅や寮での問題が学校に持ち込まれる」「親がわりのような心くばりが求められる」「毎年児童や生徒の転入により学級作りに苦労する」「問題のある子や個性の強い子が学校を乱す」等である。特に中学校では、「学校事務が多忙になり負担が大きくなる」と感じているようです。住民の間にも山村留学生が何か問題を起こすと、批判的な言葉を多く耳にすることがあります。このような考えは少し視点を変えてみると、実は大きなプラスの点になっているのです。子供は何か問題があるとそれを乗り越えていきます。乗り越えていくものがたくさんあったほうが大きく成長します。つまり、たくましくなるのです。受け入れをする八坂村の青少年に新しい情報と新鮮な刺激をもたらし、小規模校の先生方の指導改善にも大いに資することがあるのではないでしょうか。

人数が少なく刺激の少ない村の子供達にとってこの都会の子供達はかけがえのない刺激を与え、子供の世界を広げ伸ばしてくれるものと確信しています。

 

○ 山留生は「昔の八坂人」

山留生の生活ぶりに触れると「昔の八坂人」そのものの感じがします。多人数で生活していること。各種の自然体験をしていること。センターから学校までの道程を歩いて通うこと。農家に於ける農事の手伝い(家族労働体験)、自活していく姿―田植え、畑作、みそ作り、漬物作り(野沢菜)、山菜採り、正座しての食事、テレビは見ない等々です。かつて八坂村が自給自足の生活をしていた頃の姿と一致するものが数多くあるのです。

 

 

 

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