第2章 現地調査による交流事業の現状と課題
1. 下川町の概況
・地域概況
北海道下川町は、道北の上川管内名寄市の東隣にある農林業の町である。(図1)下川町は豊富な森林と地下資源とに恵まれた町で、農業、林業、鉱業を基幹産業として発展してきた町である。
総面積は64,408haで、その約90%が森林であり、森林の87%が国有林で占められている。かつては町内に営林署が2箇所置かれていたこともあったが、統廃合で現在は1箇所となっている。しかし、流域単位で統合再編が予定されている営林署が森林管理署になっても町内に引き続き置かれることが内定している。
かつては、下川銅山を始め珊瑠金山など、町内に複数の鉱山があったが、いずれも休山となっており、それを契機に人口の急減が起きている。
また、上川管内北部の市町村では、近年、自動車メーカーの耐寒用テストコースの設置が増えており、下川町にもスズキ自動車のテストコースが開設されている。