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とされており、40dBより小さな音は電気信号に変換されず患者には入力されない仕組みといわれています。通常、我々は初回装用時に感度レベルを最適感度まで上げず、調節ツマミの1前後からスタートし、まず疲れる様子がないか、水の流れる音、紙こすりの音など特定の音を嫌がらないか、あるいは外出時や遊びの中で人工内耳から入る音にどう反応するかを観察します。感度レベルを下げると大きな音しか入力されないので、医療サイドのみならず両親や教師など、他の人々にも、子どもの音への反応が見やすくなります。こうした観察の中で不快そうな反応が見られた場合には、Cレベルをさらに10〜30%カットするなど、実際の装用時の反応に基づくマップの調整を書入れ後1カ月の間に1〜3回行うことがあります(表3)。こうした初期装用時の感度レベル設定については、最適感度設定を前提とした記述が見られる位で、特に言及したものは見あたりません。しかし、人工内耳装用初期の幼小児は音への反応行動が少ないといわれていますが、感度レベルを下げると音と子どもの反応との関係を把握しやすく、マップの調整に役立つ情報が得られるので、こうした工夫は有効と考えています。

 

表3 T/Cレベル測定によらないマップの調整

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また、上記の調整の他に、聴力検査で全周波数で40dB前後の域値になっているか調べ、Tレベルを上げるなど成人と同じ手続きでマップの調整をすることも、スイープの出来ない幼小児のT,Cレベルの適正な設定のために、忘れてはならない作業です。

<音入れ後のマッピング>

幼小児の場合は、音入れ後にもう3回マッピングをしてから退院し、退院後1カ月目から6カ月目までは1カ月に1度、1年目までは1.5カ月から2カ月に1度の割で来院を求め、2年目以降は、夏休み、冬休みといった長期休暇中(年3回)に来院してもらいます。学童の場合は、6カ月目までは幼小児と同様大体1カ月に1度のペースですが、それ以降は長期休暇に来院してもらいます。

 

 

 

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