6. 難聴音への耳鼻咽喉科医の支援体勢 高齢化社会を迎えて難聴者への対応は耳鼻咽喉科医にとって最も大切な課題の一つとなってきた。治らない疾患に対して、治らないの一言で片づけていたつけが難聴者の耳鼻咽喉科への受診率の低さに表れている。今日の医療は、治らないものならその不自由さを、どのような方法で軽減し、又QOLを得られるよう援助できるのかを考えることまで発展しつつある。耳鼻咽喉科の学会、講習会などで私は表4に示した項目について難聴者のために理解をうるように述べてきた。
6. 難聴音への耳鼻咽喉科医の支援体勢
高齢化社会を迎えて難聴者への対応は耳鼻咽喉科医にとって最も大切な課題の一つとなってきた。治らない疾患に対して、治らないの一言で片づけていたつけが難聴者の耳鼻咽喉科への受診率の低さに表れている。今日の医療は、治らないものならその不自由さを、どのような方法で軽減し、又QOLを得られるよう援助できるのかを考えることまで発展しつつある。耳鼻咽喉科の学会、講習会などで私は表4に示した項目について難聴者のために理解をうるように述べてきた。
表4
日本耳鼻咽喉科学会では平成6年より各都道府県にある日本耳鼻咽喉科学会地方部会の組織を用いて、各地方に補聴器キーパーソンを定め、その下に補聴器相談医の組織を作り、難聴者への対応から行政、補聴器販売業者などとの連携を深めるように計ってきた。その活動の具体的内容は或る程度地方事情もあるので差があるものの日本耳鼻咽喉科学会の福祉委員会の主導の下に難聴者へのより良い医療のあり方、補聴器の正しい普及などに努めているのが現況である。
表5 日本耳鼻咽喉科学会が設置した補聴器キーパーソンの役割の概要
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