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図3は、拘束装置の概念図である。パイ形材の拘束は油圧シリンダーを使用して実施し、その配列間隔は1〜1.5mとし、押さえ治具によって、溶接線全長を拘束する考え方である。なお、油圧シリンダーの代わりに、圧搾空気シリンダーを使用してもよい。

油圧シリンダーは、押さえ治具を介して溶接線の直上を押さえるため、溶接トーチの移動と共に溶接線方向並びに直角方向にそれぞれ移動または、回転できるようにする。また、溶接作業以外のときは、油圧シリンダーが作業の妨げになるから丁図2に示したように、ホイストと連結した除去装置を門形フレームに設け、油圧シリンダーをフレーム軸に直角になるように回転させて持ち上げ、支持しておくことが必要になる。

図4は裏当て装置を示す。裏当て金は厚さ15mm程度、幅90mm程度の溝付きステンレス鋼板を使い、板部の厚さ6mm前後の場合には、溝の幅6mm、深さ2.5mm程度とする(詳細は溶接作業の解説を参照されたい)。

 

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図4 裏当て装置

 

図5は裏当て装置の外観写真である。図6は、拘束後、ミグ溶接作業中の写真を示し、作業者は溶接の進行につれて、油圧シリンダーと押さえ治具を溶接線上から外す必要がある。なお、必要に応じて、溶接トーチの移動を台車走行方式にすることは容易であろう。

 

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図5 裏当て装置

 

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図6 溶接作業

 

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図7 パイ形材パネル

 

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図8 パィ形材による甲板の製造

 

 

 

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