日本財団 図書館


Br/B=0.162, Hr/Tm=0.86

として、この付近で数字を変えて、設計荷重に応じた最適寸法をもとめるとよい。

 

4. 実験などとの対比

JIS規格の作成に当たっては、上述の実用計算法が実用に供せるだけの精度を有するかどうかの確認を行った。このJIS規格の立案に際して、各種のパネルについての実験を実施する機会があったので、この結果を簡単に紹介する5)。船用押出部材としては、 JIS F2008のPI03を使用して、水圧試験用パネルを製作し、船舶技術研究所にて水圧試験を行うとともに、FEM計算や前記の実用計算法との対比を行った。その結果を纏めたのが図3と図4である。

 

008-1.gif

図3

 

008-2.gif

図4

 

図3は水圧に対するパネル中央の撓みの変化を示したものである。 3次元FEM計算の結果は実験結果とよく一致しているが、平面歪み状態を過程している2次元FEM計算と前述の近似計算はかなり小さい撓みを与える。これは、防撓材が完全に剛で変形しないと云う条件を仮定しているためであるが、実際は防撓材が縦曲がりと横倒れを生じるため、防撓材の面外変形がパネル中央の変位に加算されるからである。一方図4に示した幅方向の応力分布は、何れの計算法による結果とも実験結果と良い相関が示されていて、不等厚断面の2次元モデルによる簡易計算で、実用上十分な応力分布が得られることが確認された。

 

5. まとめ

皮材と骨材とを一体にした押出型材をアルミニウム合金船の船体構造に使用す

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION