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板部の塑性モーメントの計算

 

比重=2.7

ヤング係数 E=70610 N/mm2

ポアッソン比υ=.33

耐力=128N/mm2

安全率=1.2

設計応力=106.667 N/mm2

設計水圧=270.5 kN/m2 :(.2705 MPa)

スパン=300 mm

端部板厚=11 mm

中央部板厚=6 mm

テーパ部長さ=40 mm

板部分単位質量=5.4 kg/m

膜力=37.9842 N/mm2

撓みwm=1.4367 mm

固定端曲げモーメント=-2291.l Nmm/mm

固定端塑性曲げモーメント=3223.29 Nmm/mm

中央部曲げモーメント=792.412 Nmm/mm

中央部塑性曲げモーメント=956.619 Nmm/mm

端部最大応力σo=-106.667 N/mm2:106.667 N/mm2

中央部最大応力σm=106.667N/m2:-106.667 N/mm2

固定端塑性モーメント余裕度SE=1.40687

中央部塑性モーメント余裕度SM=1.20722

テーパー部での塑性モーメント

最小余裕位置40mm  余裕度ST =1.19398

最小余裕位置の曲げモーメント=-801.2 Nmm/mm

最小余裕位置の塑性曲げモーメント=956.618 Nmm/mm

 

上記計算結果は,設計水圧270.5kN/m2に対して, 固定端及び中央部曲げモーメントが,それぞれの断面の塑性曲げモーメントを下回っているから,安全である。テーパー部では余裕度s=1.19であるから,固定端及び中央部と同様合格である。他の部材寸法について同様の計算を行った場合,固定端と中央部は合格しても,テーパー部の余裕度sが1.0未満であれば,不合格であるから、寸法を変えて再計算する必要がある。

 

3. 押出部材の設計計算法

船用押出部材の設計法のうち、防撓材については各規則の要求に従って、必要な断面係数(「高速船」では断面係数、「暫定基準」では塑性断面係数)を有する押出部材を選定すればよい。板部材については各規則の設計水圧に対して満足する板部材を選定して、そのうちから防撓材の断面係数に相当するものを選ぶか、板部は満足しても防撓材が満足しなければ、そのスパンで調整するか、余裕があれば最適な押出部材を新たに設計することになる。

どちらの場合も板部材即ち、不等厚板の強度計算法が必要となる。弾性計算すなわち「高速船」の場合は文献2)、塑性計算すなわち「暫定基準」の場合は文献3)に説明してあるので、ここでは省略するが、実用に便利なようにプログラムを添付した。このプログラムは3本から成り、弾性計算、塑性計算および防撓材の断面性能計算が可能である。新しく設計する場合はテーパ部の幅Br,防撓材端の厚さToと中央部の厚さTmをどういう組合せにするのが最適(最も重量軽減となる)かがポイントになるが、文献2)にあるように

 

 

 

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