それから役割。年を取ると「おじいちゃんおばあちゃんには解らないから」となるが、役割があれが生きがいを感じる。それから人が楽しむのはお金を数えている時って言うのが分かった。ここの経営理念も「学習」と「交流」。お金を通して社会との関係を持っているということが、大切。大都市では不良老人が増えている。農山村の高齢者たちは不良化していかない。農作業などやることがたくさんある。
小国は公民館制度を持たない町。集会場はある。ほとんどの建設費は地区で捻出する。よって人を泊めたりして、多くの人たちに使ってもらい、資金を貯め、3年で予算消化したところもある。これができる地区とできない地区がある。閉鎖的なところではできない。どんどんと夢を膨らませて、心の窓を開けているか明けていないかそこが大事だとおもう。
農家民泊と言う前に、そういう交流をした方が良いのではないかと言うことで北里地区で実験をした。
宮:経済と環境と言う言葉を竹田さんが言いましたが、もう一つ、文化と言うことが必要なのではないか。文化芸術を前面に出した町づくりをやっている訳ではないのですが、今まで余りにもそういうことを行政が出してまちづくりを展開しているところが少ないからここが目立つ。この辺で町の政策を考えなければならないのではないか。基盤として経済を支えているのは文化なのだ。文化を見ないで、経済に走ったため、政策にそこを考慮してこなかったのではないか。都市以上に里地等の農山村には必要なことではないか。地方分権の中で、農山村の中でそれが重要になってくる。農業問題を自分たちで考え、地域の気候、整備基盤を考える。国がやってくれなければ何もできない、それだから自分の地域の産物を使うことができない。
江:標茶に来るのは3回目。何故来るかと言うと、標茶にいる人が好き。これが価値になる。この価値は図ることができない。小国もいろんな町づくりをやってきた。これだけやってきても、例えば人口増加と言う面から見れば、評価はされてない。けれど、常に右肩あがり思考ではなくて、もっと自分たちの暮しの質を高めることが、大切。しかしこれを図ることができない。目に見えない。地域づくりではこの辺りになんとなくいらだちみたいなものがあるのではないか。その辺りが文化と経済の関係に似ているのかなぁ。
宮:町の風格と言うものがあるのではないか。経済だけを考えると、その風格が失われ、町の人たちが軽く見られてしまうのではないか。生きていて楽しいな、自分たちの暮らし方が魅力的だ、子供たちも小国町の暮らし方を見て小国に残ろうと思うことが大切。
これから小国町での取り組みは「新しい旅」。私たちはツーリズムと言いますが、その人たちの交流の波及効果を町がどう捉えていくかと言うことを町で考えていきたい。
小国は一番すばらしい、と言う一人よがりではいけない。町外の人との交流によって、新しい町づくりが始まる。
ツーリズムはお金を落としてもらうと言うことだけではなく、交流によっていろんな影響をもらう、そういうことの方がものすごく大切。そういうものにそこに住んでいる人が寄りたくさん参加していくようにしていきたい。
ただ、先祖代々の土地を守って外からの人に対してのアレルギーを持っている人もいる、しかし、町づくりをやっていくには土地基盤をしていかなければならない、そこを考えていかなければならない。
参照:北海道資料3]4](小国町「悠木の里づくり」より)
・島取県智頭町 小林憲―氏による報告
3年ほど前から日本ゼロ分の一運動をやっています。これはしくみ作りの話しですので、内容がなかなか分かりにくいと思いますが、できるだけ分かりやすく話したいと思います。
これを企画するのに10年くらいいろいろやりながら準備してきました。今9つの集落が行っています。