・スライド上映による地域の説明
岡山県と兵庫県に接した町であり、面積は標茶の5分の1、山ばかりで盆地的、93%が山林、傾斜地は35度くらいです。400年くらい前から植林を行い、杉の材で経済を支えてきたため、現在は非常に厳しい経済状況です。人口は10000人くらいです。
山の中の町ですので、源流域になっていて、水と空気が生かすべき素材になっている。
宿場町から発展した町ですから、古い歴史を持っていた町です。北海道の方にはわかりにくいかも知れませんが、封建的な町です。そういう中で旧村の意識も高いところで、統合が難しい。どうしても山の町で経済を支えていくということになりますと、ほとんどが大きな地主がいて、それに関わってきたと言う仕組の中に生きてきています。
経済の仕組が変ってきても、,心が変っていないと言う状況がありました。昭和50年代まで町長と議員が変らない。しかし60年から、人が変った。経済の衰退から、町に働きに出るようになりました。その辺りから政治の世界も変って混沌とした感じになって、不祥事が続いたりして、それ以来毎期町長が代わっています。
60年からの政治的は動きがあり、住民もこんな町に住んでいても面白くない、と言う声があった。たまたまUターンしてきた郵便局長が地域づくりについての新しい波を起し、これが動きをなった訳です。彼らがいろいろな狭間の中で、住民意識をどう変えていこうかと言うことを外部の人との勉強会を行いながらやってきて役場の職員も混ぜて、30人くらいで起していたのが智頭町活性化プロジェクト集団CCPTを結成しました。ここで学習を重ねながら智頭の中の意識改革をしていく中で、目に見えるものは杉が住民のポリシーとして抜けきれないところがある。ただこれが経済として成立たなくなっている状態ですので、間伐材の利用とか、行政の方に提案して、バックアップしてきた。そして、家を作れば付加価値がつくと言うことで、産業組合を作って、何もないところでログハウス群の設計を始めた。現在は年間10〜20棟くらい作っています。他にも木工の事業を起しています。住民の方の企画でしたので、行政の支援は後からトイレを作ったり河川整備をしました。木工品の製作も行って事業を興しています。カナダからログビルダーを呼んだりして講習会を行いました。全国から人が集まって、各一棟ずつ家を建て、整備しています。現在はおじいちゃんおばあちゃんたちが宿泊施設として管理しています。この活動を一人のメンバーが企業の中に取り入れて行っている。
このように事業は受け皿を作って住民に落とし込んでいくと言う活動をCCPTは行いました。しかし、住民の方が目的を持たないと元気にならない、と言うことで、どう目的を持っていくか、を考えました。また昔からの慣習、ということ女性や若者が活躍しにくい状況もありました。また、高齢化に伴って、集落維持の難しいところも見えてきました。
この過程の中でこの私たちは日本ゼロ分の一運動を考えました。
この前段になったのが、ひまわリシステムという郵便局と役場の若い人たちの発想で生まれたシステムがあります。
●ひまわリシステム
ようするに郵便局員さんが配達の時にちょっと違うことをしてもらう、独居老人の御用聞きのようなことをしています。局員さんと役場の職員の交流によって作られました。日々行っていることを仕組として行くことが次のステップにつながっていくことになっています。できる人ができるようになっているのではないか、自分のできることをささやかにやることが地域おこしではないでしようか。
過疎高齢化に伴い作られたシステムです。御用聞きと言って実際に御用聞きをしているところはほとんどありません。安心して住めるようにと言うことで今は安否確認と言うことが大きい。逆に立てられない人を見ていこうと言うことが新たな課題となっている。
このような問題は住民が、地域が支えていかなければいけないと言うことを話しています。