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4] 参加性を工夫する

観察上の課題の設定、参加してもらえる観察方法、プログラムを工夫します。先に述べた「何をしているんだろう」とか、「姿かたちのワケを考える」などの観察は参加者と「案内人」が一緒にできるはずです。参加者の興味、関心とともに、自主性を引き出します。

なお、『あなたもバードウォッチング案内人』には「2:聞きなしをつくる」56ページ「11:カモの数を数える」78ページ「12:自分だけのカモの図鑑を作る」80ページ「22:俳句やニックネームを作る」98ページなど参加性のあるプログラムを紹介しています。

また「24:スズメクイズ」102ページや「27:食べ物クイズ」110ページ「29:野鳥ウォンテッド」114ページ「30:モンタージュブロック」116ページも参加してもらい、楽しみながら多様性や関連性に気づいてもらう工夫です。

 

5] 発見、質問、発言を大切に扱う

相手の発見、視点や感性を尊重するように心がけ、生かしながら、案内したいものです。話し上手ばかりが案内人ではありません。「話させ上手」も必要で、相手をほめるのもテクニックのひとつです。

 

6] 五感を使う

自然観察での大事なポイントとして、「五感を使うこと」がよくあげられます。『日本野鳥の会の理念と活動』の普及活動の内容にあった「人が生まれながらに持っている自然性を取り戻すこと」にも通じるし、さまざまな感覚を使うことは楽しい体験に通じます。バードウォッチングでは、「見る」「聞く」は使うし、「感じる」「考える」「想像する」なども大事な要素になりますが、「触る」「嗅ぐ」などあまり使わない感覚もあります。落ちている羽を触るなどの工夫もできますが、植物や昆虫にも目を向けるという手もあります。

 

 

 

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