では生物とは、「生命現象を営むもの。ただし生命は生物の本質的属性と定義されるので、両者の関係はトートロジーとなり、議論がある」「細胞構造、増殖、成長、調節性、物質代謝、修復能力などの種々のものが生物の特性としてあげられてきたが、生物界、無生物界の双方に例外が指摘されるのが常である。ウイルスが生物であるか否かなどの議論はそうしたところから起こった。今日では、核酸のつかさどる遺伝子と、蛋白質のつかさどる代謝の関与する増殖能力を、生物のもっとも基本的な属性とする意見が有力。地球の生物に類似するものが他の天体に発見された場合は生物の定義には再考察が必要になる」と書かれています。
「自然と人との共存」のために、自然科学は手段であって目的ではないので、ここでこれ以上の追求はしません。それでも、野鳥もヒ卜も生物であり、地球上で暮らしていることは間違いないことです。また、地球がこのままでは危ないことも科学的な視点から指摘がされているのも事実です。わかっている範囲で、「自然と人との共存」を考える基礎になると思われる自然科学の知識を、以下に続けます。
(2) 宇宙
『自然大博物館』(1992年,小学館)を参考に、以下を記します。
宇宙がどのように始まったのか、いくつかの考えはあるが、実証されたものはありません。
そのひとつは、「無」の状態から、あるとき「有」が発生したというものです。
なお、太陽系が所属する銀河系は直径10万光年で、付近の500万光年の範囲内に約30個の