(4) 理念とバードウォッチング
これまで、本会の理念と地球環境問題や環境教育の関係を見てきました。次に、それらとバードウォッチングがどう結びつくかを、もう少し具体的に見てみましょう。
1] バードウォッチングを「自然に親しむ」という観点で見た場合(野外活動、趣味としての特性)
1) 誰にでも、誰とでも楽しめる
・老若男女、職業や立場、思想や宗教を超えてさまざまな人が、いろいろな形でバードウォッチングを楽しんでおり、多くの人に体験してもらうことができます。
・からだの不自由な方のためのプログラムもあります。
2) いつでも楽しめる
・野鳥はいつでも見られる一方、季節ごとに種類や生活が変化し、四季おりおりの見所があります。
3) どこでも楽しめる
・野鳥はどこでも見られる一方、地域ごとの種や生活史の違いがあり、地域ごとの見所があります。それは地域に関心を持ち、地域の環境を知ることにも結びつきます。
2] バードウォッチングを「自然を知る」「自然を守る」という観点で見た場合(環境問題に取り組む入口としての特性)
1) 野鳥は身近な存在
・鳥類は、私たちほ乳類に近い恒温性の高等動物で、学習能力や子育ての習性を持っています。
・さらに、本来昼行性で、視覚や聴覚を中心に活動するという私たちヒトとの共通点もあり、目につきやすく、理解しやすい生物といえます。
2) 野鳥から生命、生物、人を知る
・野生生物に気づくことは、他の生命に関心を広げることになり、思いやりの気持ちを育むこと、また、ヒトという生物を理解することに役立てることができます。
3) 野鳥は自然や地域のバロメーター(野鳥から自然のさまざまなつながりを知る)