また、本会では1992年に『あなたもバードウォッチング案内人一自然解説・環境教育の実践』を発行し、自然解説の展開のしかたとして、ベオグラード憲章の6つの目標段階を、自然保護教育などの分野で使われる「親しむ」「知る」「守る」になぞらえて、34ページに以下のようにまとめています。
第1ステップ:自然に親しむ(関心、気づき)
第2ステップ:自然を知る(知識)
第3ステップ:自然を守る(態度、技能、評価能力、参加)
なお、この3つのステップは英語でネイチャーの前にそれぞれイン、アバウト、フォアをつけて表現されることもあります(それぞれ「自然の中で」、「自然について」「自然のために」という意味になる)。
さらに、38ページの表で
第1ステップ:親しむ=野生生物に気づく
第2ステップ:その野生生物の暮らしを知る
第3ステップ:その野生生物を守る
という展開と並行させて「野生生物の個体から種、種から生態系」という視点、つまりさまざまな生物の暮らしから、生態系を知ることで、最終的に環境を守る考え方を解説する方法を示しています。これらの方向性は『日本野鳥の会の理念と活動』の「第II章 2.日本野鳥の会の性格と役割」では「『野鳥、自然、地球』『親しむ、知る、守る』をキイワードに」と表記されています。