船舶の航走時の雑音発生原因としては、航走によって発生する気泡や渦流、推進機関などの原動機の振動、プロペラの水流撹拌及びプロペラチップから生ずるキャビテーションなどである。
発生原因別に雑音低減対策の概要を次に示す。
-1. 一般的な水中音は、1]プロペラによる水流の撹拌、渦、キャビテーション、2]船体及び舵と波浪との衝突、3]船体の凹凸部に生ずる渦、キャビテーシヨン、4]水流との摩擦などにより発生する。これら気泡や渦流などによる雑音は、水中機器の装備方法・位置や船速によって影響を受ける。水中機器を流線形のドーム内に装備すれば、船速が10〜12ノットまでは、海中自然雑音にマスクされる程度の雑音に押さえられるが、16〜18ノットを超えると雑音は急激に増大する。船底突起物もまた気泡、渦流の発生原因となるから船底へのかき類の付着も極力防止する必要がある。