取付けに当たっての一般的な注意事項を次に示す。
(a) 輻射部は、傷付きやすい素材が使用されているので、表面を傷つけないように注意する。(傷を付けると水が浸透する場合があるので、注意を要する。)
(b) 空中線の点検、保守のときの安全のために、ペデスタルに回転停止スイッチを設けてある場合がある。この場合はプラットホームへの入口近くにこのスイッチがくるようにペデスタルを配置する。
最近の空中線ペデスタルには船首輝線生成用のマイクロスイッチが組み込まれていることは少なく、船首方位の調整は表示器側でできるので、ペデスタルの取付方向の制限は少ない。
(c) 駆動モーターの軸が水平なときは、これが船の中心線と平行になるように装備するほうが寿命の面からも好ましい。
(2) 空中線部の端末処理、接地及び防食
空中線部の端末処理、接地及び防食方法の一例を<図 5-7-2>によって次に説明する。
(a) ケーブルの端末処理を確実に行う。筐体内のケーブルは栓口近くでクランプし、不必要にケーブルを余らさないこと。
余分なケーブルがあると長期にわたる振動で、ケーブルが疲労し、硬化して断線したり、絶縁層に亀裂を生じ、漏電の原因になったりする。
(b) 専用工具を用い5]のグランドを確実に締め付ける。
このグランドの締付けは、2]の銅線シールド(外側)の筐体への接地接続を確実にするためにも、確実を期すこと。
(c) 内側シールド線を筐体に確実に接地する。
(d) 接地板を接地ボルトに接続後、電食防止のため、シリコンRTVゴムなどを塗布する。