(2) 取付・接地方法
船上装置の取付・接地方法の一例を<図 5-6-2>によって次に説明する。
(a) 船上装置を取り付ける前に、取付場所及び取付台に船首マークが船首方向に対して±1.5度以内に付されているかを確認する。
(b) 船上装置のベースは軽合金製のものが多く、一方、取付台の構造材及び取付ボルトはほとんどが鋼製であり、異種金属接触となるので十分な防食対策が必要となる。メーカーによっては専用の防食シートが支給されるので、船上装置を取り付ける前に、これを貼る。
(c) 取付台に船上装置を据え付ける。通常、船上装置にアイボルトなどが用意されているので、これを使用して吊り上げる。(メーカーによっては専用の吊上げ用ロープが支給されているので、それを使用すること。)
(d) 玉掛けのときロープなどで船上装置などを傷つけないよう、また、衝撃を与えないよう注意する。(船上装置のレドームは、強化プラスチックが用いられていて、傷をつけると水が浸透する場合があるので、注意を要する。)
(e) 船上装置に付いている船首マークと取付台の船首マークを一致させる。
(f) 船上装置をボルト、ナットで固定するが、船の振動で緩むことがあるので、ダブルナットにし、十分締め付けておく。
(g) 露出するボルト、ナット部にシリコンシールなどを塗布する。(防錆・防水及び後日のメンテナンスなどのため。)
(h) 船上装置に付属している専用の接地用端子又は接地板を用いて船体へ確実に接地する。