(3) VHF機能を2台装備の場合
VHF機能を2台装備する場合は、空中線はできるだけ垂直配置されていることが望ましい。この場合の間隔は4m以上である。やむを得ず水平配置する場合、その間隔は17m以上である。このような配置をした場合でも、受信中に他方のVHFで送信した場合には受信障害が起こる。
参考までに記すと、完全に障害を取り除くためには垂直配置で50m以上、水平配置で800 m以上離す必要がある。
(4) 垂直ダイポールアンテナの取付方法
垂直ダイポールアンテナの取付方法の一例を<図 5-4-3>によって次に説明する。
(a) 各空中線素子は垂直となるように取り付ける。
(b) 幅射の妨げとなる大きな構造物からは、少なくとも垂直方向に2m以上、水平方向で6m以上離れていることを確認する。
(c) 同軸ケーブルのコネクタ部分には、防水処理を施す。
(d) 取付けは2箇所で行い、振動緩衡材を挿入する。
(e) 引込線の船内への引込みは、電線貫通金物を使用し、防水処理を確実に実施する。
(f) 同軸ケーブルは空中線のインピーダンスに整合したものを使用し、その布設長さはできるだけ短くする。なお、ケーブルは、空中線近くの構造物に一度固定してから空中線に接続し、ケーブルの重量が直接空中線に加わらないようにする。
<図 5-4-3>垂直ダイポールアンテナの取付方法