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-3. その他の方式

1985年にIEEE 802.4で制定されているトークン・パッシング・バス方式がある。本方式は、バス型のLANでありながら、トークンリングと同じように送信権(トークン)を巡回させて通信を行うもので、データ転送量や伝送遅延が計算できるといった特長があり、バス方式の柔軟性とトークン方式の機能性を兼ね備えた方式である。

 

9.4 プロトコル

プロトコルとは、コンピュータによる情報通信を行う際の通信の手順に関する規約のことをいい、通信媒体と装置・機器間との物理的・電気的な接続条件といった下位の機能レベルから、実際の各種処理など上位の機能レベルに至るまでを論理的に階層化して、通信の手順を明確にするためのものである(JIS F 9001-96 を参照)。

プロトコルは、後述のOSIでは7つの階層に分けているが、船内LANでは以下の4階層に分けて説明することが多い。

(1) 物理層

LANの伝送媒体による分類で述べたように、より対線や同軸ケーブル、光ファイバケーブルなど実際に伝送を担当する部分である。

(2) 下位プロトコル層(データリンク層)

LANのアクセス方式による分類で述べたように、イーサネット(CSMA/CD)やトークンリングなどビット単位の情報の伝送とデータを誤りなく伝送するための制御を行う。

 

 

 

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