-2. 同軸ケーブル
耐ノイズ性、通信速度、伝送距離が、より対線に優ることから、多くのLANで用いられている。バス型の接続となるためバス型LANに用いられる。
-3. 光ファイバケーブル
耐ノイズ性、通信速度、伝送距離に最も優れることから、適用例が増えてきたが、高価でレイアウトの柔軟性に乏しいため、通常はレイアウトの変更が少ない基幹ケーブルとして用いられることが多い。より対線同様、主にスター型、リング型LANに用いられる。
9.3.3 アクセス方式による分類
-1. CSMA/CD方式
衝突検出付き搬送波検知多重アクセス(CSMA/CD:Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)方式は、ケーブル上に接続された端末のうち、最も早くアクセスした端末に送信権を与える方式である。バス型のLANで主に用いられるが、同時に2つの端末が発信した場合には、ネットワーク上で衝突が起こるため、各端末は衝突を検出すると一定時間待って再送信する。したがって、この方式では端末数が多くなり、データのやりとりが集中してくると、信号の衝突も増え、効率が低下する。
本方式の代表として、1976年ゼロックス社で開発されたEthernet(イーサネット)がある。イーサネットは、1980年にゼロックス社、インテル社、DEC社による製品発表の後、1983年IEEE 802.3として制定され、現在、最も多く利用されているLANである。
-2. トークンリング方式
リング形のLANで用いられる方式で、リング上をトークン(Token ;認証)と呼ばれる送信権を持ったデータを巡回させて通信を行うものである。この方式では、トークンを持っている端末が送信権を持ち、送信する必要のない場合には次の端末にトークンを回すため、信号の衝突が発生せずデータの転送効率はCSMA/CD に比べ良い。
本方式の代表として、1986年にIBM社が発表したIBMトークンリングネットワークがある。また、本方式は1985年にIEEE 802.5として制定されている。