7.3.2 操舵機警報
操舵設備の不良や他の異常状態を示す警報で、異常を検出する各種検出器とその信号を処理し表示・警報する警報表示盤から構成される。警報表示盤は、操舵室と機関室に各1個装備される。異常などの検出項目は操舵機の種類や船の種類により異なるが、次のようなものが一般的である。
(a) 電動機の運転、無電圧、欠相、過負荷
(b) 低液面
7.3.3 ビルジ・浸水警報
機関区域のビルジ又は特定区画の異常な高液面を示す警報で、検出器としては、一般にフロートスイッチが採用される。
なお、ロールオン・ロールオフ旅客船の場合には、載貨扉からの漏水を船橋及び機関制御室において有効に確認できる漏水検知装置又はテレビ監視装置を備えなければならない。
7.3.4 貨物警報
貨物あるいは貨物の保管や安全のための装置に発生した異常を示す警報である。
液体貨物の液面警報に使用する検出器の種類としては、検出器を直接液体中に装備する圧力発信器、フロート式レベル検出器、液体と接触しない超音波式検出器、電波式検出器などがある。いずれにしても液体貨物は危険物の場合が多いので、公的機関により認められた防爆形機器や本質安全防爆回路とするなどの安全対策が施されたものを採用すること。
貨物扉が閉鎖されていない場合には、船橋において可視警報を発するような装置を設けること。
冷凍コンテナを多数運搬する場合、コンテナの状態表示(温度、運転、デフロストなど)や警報表示(温度異常、長時間運転など)を集中監視するため、多重伝送方式などによる冷凍コンテナモニターが装備される。このモニターシステムの構成は、データロガーとほぼ同等である。