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3.8 船速距離計(音響式)

音響式ログは、「ある物体から発射された音波が他の物体で反射されて戻ってくるとき、両物体間に相対速度がある場合には、発射周波数と反射周波数の間には周波数のズレが生じ、その周波数のズレは相対速度に比例する。」というドップラ効果を利用したものである。

 

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<図 3.8.1>ドップラ効果の原理

 

船舶では、前後・左右方向の速度を得る必要があることから、超音波を鋭いビームで4方向又は3方向に発射し、発射周波数と反射周波数との周波数ズレを検出し、この周波数ズレを演算処理して船体速度、船体方位、対地速度、対水速度、潮流のデータを得ている。なお、対水速度は、海水の反射が、通常は、非常に弱いため、海中に浮遊するプランクトンなどからの反射を利用している。

(<図 3.8.2>参照)

 

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<図 3.8.2>船速測定概念図

 

 

 

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